あの日 2

地震の被害がそれほどではないことを確認し、猫を探して家に入れ、
避難場所である公園に向かいました。
忘れ物を取りに戻るかどうか迷っている矢先、

「(津波が)もうそこまで来たぞ!」

という声が聞こえ、慌てて小高い山の斜面にある神社の境内に登りました。
程なく車や家の残骸が次々に流れて来る様が見えました。

止まない余震と雪の中、流されてきた家の残材を燃やして交互に暖を取り
一夜を過ごしました。
200人もの人々がどうやって立っていられたのか不思議なほどの狭い斜面でした。