雑誌『奥松島物語』を創刊しました

ここでもずっとお伝えしているように、野蒜を含む旧鳴瀬町津波の甚大な被害を受けました。
野蒜築港の一番の舞台となった、野蒜新町や浜市地区などは
いまやほとんどひとけのない、平らな土地となっています。

野蒜築港の記憶の薄らぎを勉強してきた私としては
この、街や人が消えた場所に関する記憶の行方が不安でした。
そして、それはそのまま、新たな街の創建にも繋がることだと思うのです。

そのような思いがあって、今回
野蒜築港ファンクラブの松川さんと一緒に雑誌を立ち上げました。

鳴瀬町を舞台とした小さな小さな地域雑誌です。

でも、様々な方の多大なご協力のおかげで、
なかなか読みごたえのあるものになったと思います。

[エッセー]奥松島と私 佐伯一麦
[鼎談]記憶の根っこを植え直す 赤坂憲雄×松川清子×西脇千瀬
 海辺のいのちを訪ねて 永幡嘉之
 奥松島入門 松川清子
 故郷探訪アルバム 相沢正二郎 
 小野・野蒜・宮戸イラスト日記帳 下河原幸恵
聞き書き]辺見清二・石森さと子・佐藤康男・遠藤惣之助

今回は、野蒜地区のことを多くとりあげましたが
次号以降は、宮戸、小野と順番に特集していきたいと考えています。

この雑誌は小さな雑誌ですが、地域に閉じたものではなくて
旧鳴瀬地域に思いを持つ人たち全てに開いていきたいと思っています。

生まれ育った方、今住む方、かつて住んでいた方、旅行やレジャー、仕事で訪れた方
そして、ボランティア等で来た方など、
あらゆる方から、この地域の思い出や記憶などの思いをお聞きしたい、残したいと考えています。

もし、お話を聞かせていただける方などいらっしゃいましたら
ご連絡いただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。